【日本経済史SS】2015夏スク3期1日目

夏スク3期は午前中のみ参加。





日本経済史

日本の歴史に関しては、法制史、日本政治史等で、法律、政治に関しては勉強してきましたが、今回は経済史ということで、また違う側面で勉強できるということで楽しみにしていました。

体系的で、とても分かりやすい説明の講義でした。



以下、ちょっと長いですが
講義メモです。


講師 前田先生
西南学院大学准教授


【第1回】日本経済の長期的概観

日本経済史というと一般的には16世紀以降、しかし、もっと前の時期に遡るべき
対外関係。長期の経済統計を利用して説明。


西暦1~2001年の経済指標
人口26.6倍、GDP362.5倍、1人あたりGDP13.6倍 、増大は均等なペースではない。18世紀半ば以降、人口・地域格差 大

古代はアジアの時代 
中国25%、インド32% GDP微増、人口が増加が理由。not生産性の向上。

1000年以降は西欧の時代、1000~1950年
西欧・Western Offshootsへ、アジアから移行
人口の増加とGDPの増加異なる。生産性の増加あり。


日本:アジアの中では1人あたりのGDPが高水準。1950年、約3倍アジアより高い、西欧よりは低い

日本とアジアの比較
1-1500年 アジアの平均より低い
1870年 アジアより高い。なぜ?後半の講義のポイント。以後 急激に上昇

江戸時代 成長していない? どう考えるがポイント 明治維新
  
日本の経済成長 
1870年 1人あたりGDP急成長 西欧より低い38%
西欧へのキャッチアップ
高度成長期 GDP年率9.3% 1人あたりGDP年率8.1%


日本の景気変動
明治・大正
1880-1890年 第1次企業勃興、日清戦争好況
1890年 第2次企業勃興
1900-01年 明治33年金融恐慌
1910年代後半 第1次大戦ブーム 輸入代替
戦間期
1920年 反動恐慌 大戦バブルの崩壊、企業倒産、銀行倒産
1927年 金融恐慌 造船縮小(軍艦・軍縮)
 関東大震災→震災割引手形・台湾銀行・経営不安視
1929年 昭和恐慌 暗黒の木曜日 NY株価暴落
1931年12月-1936年2月 高橋財政
積極財政 赤字公債発行
金輸出再禁止・管理通過制度移行→円安→輸出増加
戦時・戦後
1937年 日中戦争
1955-73年 高度経済成長
1973年 第1次オイルショック・第4次中東戦争
1979-80年 第2次オイルショック・イラン革命


日本の人口
人口成長 4つに分類
第1の波 温暖化、寒冷化
温暖化 ナッツ類収穫増大→人口増加
寒冷化 人口減少
第2の波 水稲農耕化
弥生時代以降 中国から農耕技術
水稲農耕化→食料収穫増大→人口増加
山間部耕地開発に限界、疫病→人口停滞
→気象変動に依存しづらくなった。
第3の波 江戸時代
16-17世紀
稲を平野で。土木・治水技術。川氾濫を制御する技術
大名の出現、資金力、下流部の平野で農業実現。 食料生産量増加→人口増加
18-19世紀
耕地開発限界→食料生産量増加の停滞
都市化進展→死亡率上昇(都市蟻地獄説)→人口停滞
第4の波 工業化
19-21世紀
人口増加→人口停滞or減少?=第4の波の終焉

人口の地域分布
第1の波
縄文早期~中期 東日本に人口集中
縄文後期~晩期 温暖な西日本へ移動
第2の波
1-10世紀 水稲農耕化=渡来技術
11-12世紀 西日本荘園経済化→開発困難
第3の波
16-17世紀 大開墾は畿内中心  近畿地方が最も繁栄
18-19世紀 都市部人口減少→地方部へ人口移動
第4の波
19-21世紀 工業化→太平洋ベルト地帯の発展と人口増加

人口成長期:特定地域への人口集中発生
人口停滞期:人口集中地からの人口移動
 →400-500年間隔で人口は東西間を移動


【第2回】徳川時代の経済社会
ポイント 前期と後期で経済発展の形態変化

歴史的特質
徳川時代と明治時代の関連性

教科書的(従来的な考え方)
徳川時代を前近代(Pre-modern)異質、非連続
西洋的な諸制度、近代産業、明治政府の役割を評価

新しい考え方(Early-modern)
徳川時代と明治時代の連続性を強調
(この授業)
明治時代の中心的輸出品・生糸だった。
製鉄は?、中心的な産業:醸造業など、在来的な産業が既に徳川時代に発展していたのだ。

徳川時代の経済成長=近代日本の産業化基盤形成
→18世紀半ば以降の西欧を中心とした工業化が経済発展を牽引


徳川時代の歴史的特質

特質1「経済社会」化
→世俗の経済価値が人々の行動様式に強い影響

特質2「国民経済」化
中央経済都市:大阪、江戸、京都の発展
関所の減少・交通インフラの整備→遠隔地間取引の活性化
中央経済都市:領国間取引の結節点=コア・サテライト構造の形成
領国市場、領国間市場成立 経済活動の広域化
→「国民経済」の形成

特質3 生活空間の変貌
沖積平野部の大開墾
山間部→平野部 大規模農業
農業生産力向上→商工業者の発展
食料生産に従事しな商工業者を賄えるだけの農業力上昇
→都市における商工業集積と外縁部における農業生産

特質4 分業関係の成立
身分性(士農工商)の経済的意義
食料生産者と非生産者に区分
⇔高水準の技術を要する手工業製品:畿内諸都市のみ生産可能
→領国間 地方両国・畿内諸都市間流通拡大
→身分性の下で国内流通の拡大とそれに応じた生産の拡大が進展

特質5 対外関係の変化「鎖国」
鎖国?①松前②長崎③対馬④琉球 で交易
 完全に国を閉ざしていたわけではない。

国を閉ざしていたから遅れた? 実は徳川幕府は情報を得ていた。情報を仕入れていた。
鎖国:管理貿易を行っていたと捉えた方がよいと近年言われている。

なぜ鎖国?
「華夷秩序」からの離脱
中国中心・まわりの国を治める
→「華夷秩序」からの離脱による外交自主権確立

16世紀ポルトガル・マカオへ進出(1557年)アジア進出、衝突 
幕府が外交自主権を持つという対外的に正統性を主張する必要がある。
華夷秩序:中国の皇帝が認める階層的国際関係。

「日本型華夷秩序」意識の形成
日本⇔朝鮮、琉球、蝦夷-対朝国交回復、琉球支配の必要
→中国と西欧の影響を抑制し、日本の自立を図ろうとする能動的対応
これが鎖国であった。(最近の研究)

徳川初期経済「外延的拡大」
経済諸量の推移
人口、耕地、実収石高 18世紀労働生産性一旦下がって上がる。

農業生産の「外延的拡大」
18世紀前半まで
実収石高 1.7倍
耕地面積 1.4倍
→耕地面積拡大による実収石高増大

労働生産性
→単位面積あたりの労働投入量増加(労働集約化進行)
複合家族経営→小農家族経営:労働成果が家族に帰属(単婚家族経営)
=農家へのインセンティヴとして機能

三都の発展 
-京都-
17世紀 京都の発展
18世紀前半 京都の衰退
1730年、西陣の大火→絹織物業者:東日本へ移転 桐生・足利
→三都における京都の相対的位置低下+絹織物業における西陣の優位低
-大坂-
→全国的商品集散地として発展「天下の台所」
-江戸-
~18世紀 消費都市としての江戸



徳川中・後期経済の「内包的拡大」
 
農業生産の「内包的拡大」
-実収石高 約1.4倍
-耕地面積 約1.1倍
土地の生産性の増大
単位面積あたりの実収石高増加
 非常に重要
旧来 18世紀後半~19世紀前半:人工・耕地面積増加停滞→経済停滞
⇔近年の経済史研究の成果:土地生産性上昇→経済成長

「内包的拡大」の要因

要因1 享保改革
・検見法:年々の豊凶により変更=毎年変更
・定免法:毎年一定
-幕府の目的:①歳入安定化、②実質的増税
→農民へ生産拡大インセンティブ付与(生産拡大分=農民の収入)
結果的に (重要!)

要因2 耕地改良工事と栽培物多様化
-耕地改良工事:湿田から乾田への転換→田畑輪作可能化
-商品作物:絹、菜種、藍、茶、桑、煙草、甘藷...
→商品作物栽培の進展
-要因①:「米価安諸色高」による稲作の不利化(米だけ下がった)
-要因②:藩専売制下の特産物奨励(藩札発行のための正貨獲得)

要因3 農業技術の進歩
-農具の技術進歩:備中鍬、千歯扱きなど
-農法の改良:牛馬の利用進展
-金肥導入:干鰯、など金銭により購入した肥料の利用進展
・農書普及が背景「農業全書」


17世紀末における貨幣不足
17世紀末:貨幣不足に経済失速
17世紀経済発展:正貨の大量供給と幣制統一による貨幣流通の円滑化により維持
⇔17世紀末:貨幣の追加供給困難
-要因①:海外への銀貨流出
オランダの欲しかったもの:銀。中国と貿易するため。
-要因②:金銀鉱山の枯渇


元禄貨幣改鋳
1695-1710年 勘定吟味役 荻原重秀による元禄貨幣改鋳
→金銀含有率引き下げ「悪鋳」
目的①:幕府財政赤字増加への対応  「出目(でめ)」の獲得
 天災頻発
目的②:貨幣不足の補填
→貨幣大量発行・幕府財政支出増大→インフレ→都市経済活況
⇔悪性インフレ発生+上方物資の江戸流入を抑制
・・・品位低下率:金>銀→銀高金安
→大坂(銀圏)から江戸物資移出不利化
大坂と江戸で貨幣が違った。 大坂(銀) 江戸(金) 


「正徳の治」
1714年「正徳の治」(新井白石)貨幣改鋳
→金銀含有率を引き上げる「良鋳」:品位の回復
目的①:元禄貨幣
目的②:将軍家の威信回復
→貨幣供給量・貨幣流通量減少→物価下落→経済停滞(デフレスパイラル)


元文貨幣改鋳
1736年 元文の貨幣改鋳(徳川吉宗)
→金銀含有率を引き下げる「悪鋳」+増歩(ましふ)交換方式
増歩交換方式: 出目が幕府収入にならなかった(結果)
良貨を悪化へ交換する際に増歩を付与
⇔従来方式:良貨と悪貨を等価交換→増歩:幕府財政収入
→貨幣供給量・貨幣流通量急増→物価上昇→経済活性化

~19世紀初頭 物価安定(天明凶作期除く)
要因 
①幕府貨幣供給量漸増
②両替商発行手形流通
③藩札流通
→商品経済の発展と貨幣的手段の増加との相互作用


地方経済の成長
農村工業の発展
-養蚕業 中国産生糸輸入減





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miyo

Author:miyo
慶應義塾大学法学部卒業

経済学部に挑戦しています。
69期春。

卒業試験も終了
結果待ち。


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◆趣味
ランニング
フルマラソン自己ベスト
3時間18分53秒

◆資格
技術士(電気電子部門)
第1級陸上無線技術士
電気通信主任技術者(伝送交換・線路)
情報処理技術者(ネットワークスペシャリスト・情報セキュリティスペシャリスト)
MCPCモバイルシステム技術検定試験1級
CCNP、CCDP
宅地建物取引主任者
実用英語検定準1級
TOEIC855点
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第1級アマチュア無線技士

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